少し前の話になりますが、8月29、30日の1泊2日、日本百名山の1つ赤岳に登りました。長野県と山梨県にその裾野を広げる八ヶ岳の主峰であり、標高2,899mを誇ります。休日出勤が続いていたので思い切って平日2日間休みを取り、車を飛ばして一路登山口を目指し、山小屋で一泊、翌日早朝に登頂を果たしました。総歩行時間10時間程度と割と気軽に登れるにもかかわらず、このような素晴らしい展望が道中後半ずっと楽しめます。山頂前で撮影したこの写真は、正面右が赤岳、左下に小さく見えているのが富士山。
赤岳山頂はこの通り。この高さまで来ると、薄雲を眼下に見下ろせます。空が突き抜けるように青く、少し冷たい空気が抜群に清々しい。ここに登るまでの疲労感が一気に吹っ飛ぶ爽快感です。
山の頂によくある祠、ご多分に漏れず赤岳山頂にもきちんと設置されていました。赤岳のものは特に青塗の木柱が立派であした。思い返せばヨーロッパの山々では十字架をよく目にしたように思います。山に神秘性を感じ崇める行為が万国共通なのですね。
一方、入山口に近くまだ標高の低い登山道は、森の中を進みます。静寂に包まれた苔生す鬱蒼とした森。3年半前に訪ねた屋久島の森が思い出されました。屋久島の森が「もののけの姫」のモチーフとなったとのことですが、この森もあの映画の一場面に登場していたと言われても全く違和感がありません。苔から胞子が顔を出しているところなんて、まさにコダマが飛び出しているみたい。
アルペン的な展望ももちろん素晴らしいけれど、このような緑に包まれる山道も気分が良いものです。途中はこの森を流れ抜ける川と並走もし、マイナスイオンをたっぷり浴びました。
ところで、宿泊した山小屋の赤岳鉱泉、温かいお風呂あり、標高2,200mの山の中であることを割り引くと十分に美味しい食事あり、とても居心地良く滞在できました。この日は大部屋に雑魚寝する個人宿泊客は5名のみでしたが、お盆を中心とした夏休み期間中の週末は激しく混むとのこと。納得。
こちらが山小屋の夕食。ステーキと野菜の鉄板焼きをおろしポン酢で、それに具沢山の野菜スープ、サラダ、フルーツ、そしてご飯が提供されます。スープとご飯はお替り無料というとのも嬉しかったポイント。結果として、育ち盛りの中学生のように、ご飯、スープそれぞれ3杯ずつ平らげたのでした。
久しぶりに登って、改めて完全に山に魅せられました。これから紅葉が美しい季節です。たくさん登れるといいな。
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